クラウドERPとは?SAP導入事例、おすすめのクラウドERPについて紹介

クラウドERPについて解説

クラウドERP(クラウド型)とは、自社サーバーやデータセンターを置かず、他社のクラウドサーバーを借りて運用するERPです。自社サーバーやデータセンターを使って運用するERPはオンプレミスERP(オンプレミス型)と呼ばれます。

昨今では、クラウド型のサービスを利用している企業も増えています。個人ユースでもDropboxやOneDriveなど、データの保管場所としてサーバーを借りているケースがあります。

中には特殊ケースとしてERPに対応しているものもありますが、レンタルサーバーの多くは「ホームページの公開やメールサーバー」として稼働させることを目的として貸し出されているため、ERPを使うことはできません。

そのため、クラウドERPとしてクラウドサービスを利用するか、オンプレミスERPとして自社でサーバーを用意するか、大別すると二択になります。オンプレミス型は強固なセキュリティーでERPを運用できますが、導入や運用コストが高くなる傾向があります。

一方クラウド型は、自前のサーバーを用意する必要がないぶん導入コストを削減でき、サーバー自体の維持管理費がかからないため、費用は使い続ける間かかりますが、オンプレミス型よりも導入コストが抑えられるのが何よりの魅力です。

長く使えば使うほどオンプレミス型のほうがコストを安く抑えられますが、「どれほどの規模でサーバーが必要なのか」「スケールダウンして運用できないか」と運用方法を突き詰めていくと、クラウドERPはセキュリティーこそ劣りますが、活用できる運用方法です。

ERPの導入メリットとは?

ERPを導入するメリットは、主に次の4点が挙げられます。

  • 情報が一元管理できる
  • 意思決定がスピーディーになる
  • データ連係でムダな作業を削減できる
  • 情報をリアルタイムで可視化できる

ERPを使えば複数の業務で利用している情報を一元管理できるため、利便性が向上するだけでなく意思決定もスピーディーになります。また、情報はリアルタイムで可視化できるため、締めの作業が完了するまで結果がわからない、ということもありません。

また、情報を一元管理できるということはデータ連係が可能となり、ムダな作業の削減につながります。たとえば、コンビニオーナーやスーパーなどでERPを活用すれば、商品の売り上げと在庫数をデータ連係で確認できるため、在庫切れを起こしにくくなります。

ほかにも近隣で行われるイベント情報と連携させれば、ジュースやお弁当などイベントに応じて売り上げが伸びやすい商品を多く仕入れる処理を自動化できます。

この例では、商品の賞味期限や消費期限を一切考慮していないため完全な自動化は不可能ですが、発注作業のし忘れ防止や、売り上げアップにつながる発注を効率化できます。当然異業種でも、データの連係やリアルタイムで可視化できる情報を元に意思決定できるようになるため、業務効率が大きく高まります。

クラウドERPの導入事例:SAP S/4HANA Cloud

クラウドERPの代表的存在と言えば、SAP S/4HANA Cloudです。このSAP S/4HANA Cloudを実際に導入した企業の事例を見てみます。

株式会社アイ・ピー・エスでは、SAP ERPを創業以来20年以上にわたり使い続けていましたが、SAP ERPには2025年問題もあるため、基幹システムをSAP S/4HANA Cloudにいち早く乗り換えました。

単純にオンプレミスERPからクラウドERPに変えただけでなく、現在のやり方にとらわれずスピーディーに導入できたため、今まで使っていたシステムでSAP S/4 HANAでは運用を諦めたものもありましたが、検証から本格運用までの期間も短く済みました。

おすすめのクラウドERPシステムについて紹介

クラウドERPの中でもおすすめなのが、次の6つの製品です。

  • クラウドERP ZAC
  • デジタルスフィアAssembly ERP
  • クラウドERP freee
  • クラウドERP MA-EYESnc
  • クラウドERP GEN
  • NetSuite

それぞれの特徴を上から順に解説します。

クラウドERP ZACは業務管理に重点が置かれており、経営モニタリングが可能なクラウドERPです。「販売・在庫・勤怠・経費」といったポイントからデータを一元管理し確認できるため、利益がひと目でわかり、リアルタイムで行動に移せるのが特徴です。小売業や中小企業の各種プロジェクトなど、幅広い範囲に適用させられます。

デジタルスフィアAssembly ERPは、最小限のコストでERPを導入したい企業におすすめのクラウドERPです。機能を絞って導入できる点が魅力であり、企業の成長やERPへの移行状況に合わせて、あとから簡単に機能を拡張できます。大企業ではメリットが薄れてしまいますが、これからERPを導入する中小企業にはニーズが高いERPと言えます。

クラウドERP freeeはスペルミスではありません。freee系のソフトウェアを連携させ、一元管理できるERPです。たとえばクラウド会計ができるソフトと事務労務状況を管理できるfreeeのソフトを組み合わせれば、業務効率化ができるクラウドERPが簡単に構築できます。

クラウドERP MA-EYESncは、システム開発業に特化しているクラウドERPです。商習慣に合わせてプロジェクトを管理できるため、システム開発をしている企業におすすめのERPに仕上がっています。たとえば、システム開発を手がけるSIerは「人月」と呼ばれる単位で単価計算をすることもありますが、プロジェクトの予算管理を任せておけば、自動で日々の実績を確認できます。

クラウドERP GENは、バックオフィス向けのクラウドERPです。経理・会計・総務・庶務などの分野で活躍します。フロントオフィスだけで企業は成り立ちませんので、バックオフィスでいかに業務を効率化させ、かつミスを起こさないかというのも、信頼度を高めるひとつの要因です。中小企業であれば、まずはバックオフィスの改革から進めるのがおすすめです。

最後にNetSuiteですが、これは世界的に最大規模のシェアで、導入の手助けをしてもらいたいのであれば、特におすすめできる製品です。ERPでできる一元管理やリアルタイムの監視などはもちろんのこと、CRMやEコマースも取り扱いがあるため、シームレスに連携が可能です。ERPでは実現不可能なことを連携して取り扱う予定ならば、検討の余地があります。

クラウドERPの導入で効率的な企業経営を実現

クラウドERPを導入すれば、効率的な企業経営を実現できます。しかしERPは、導入だけだけでなく活用しなければムダなコストとなってしまうため、導入時にはしっかり検討する必要があります。

その点クラウドERPならば、自社サーバーを用意する必要もなく、クラウドサービスで利用可能なので、導入コストが抑えられます。導入テストで自社に向いていないと感じたのであれば、撤退や別の製品に変更しやすいのも魅力です。効率的な業務遂行のために、自社に合ったクラウドERPを探すことが大切です。

Posted by nakao